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× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 ガッシュ(グヮッシュ、Gouache)は、不透明な水彩絵の具の一種で、顔料を、アラビアガムの水溶液で練ったもの。イタリア語のGuazzo(水溜り、不透明水彩技法)から来た言葉といわれ、本来は絵の具の名前ではなく不透明水彩技法を指した。 透明水彩に対し不透明水彩といわれるが、透明水彩技法は産業革命後に絵の具が工業的に作られるようになってイギリスを中心に発展したのに対し、ガッシュはそれ以前からヨーロッパ大陸を中心に使われていた水彩技法全般を指している。最も知られているのは中世の装飾本の挿絵の彩色に使われたものである。産業革命以前には透明感のある顔料が少なく、またグリセリンを使った保湿性のある絵の具ができなかったために水彩画は必然的に不透明になる場合が多かった。 古くはアラビアガムの代わりに、ニカワやカゼインなども使われ、エッグテンペラもガッシュの一種と考えることもできる。detrempe(デトランプ), distemper(ディステンパー)と呼ばれる絵の具もこの一種である。現在のガッシュは、配合技術的には産業革命時に英国のウィンザー&ニュートン社が開発したグリセリンや新しい顔料を応用した水彩絵具に負うところが大きいと考えられる。 日本では小中学校で使用される水彩絵の具を不透明水彩ということが多いが、これは透明水彩技法は小学生には難しいが完全な不透明水彩では絵画的な技法も限られるためにその中間的な性能で作られた日本独自のものであり、マット水彩などとも呼ばれる。本来の不透明水彩と混同すべきではない。また学童用のために安価に作られているので耐久性に欠ける色もあり、そのような色は長期保存を前提とした美術作品には使うべきではない。 本来のガッシュは描画用であり、重ね塗りも可能なため、かなり重厚な作品を作る事も可能である。しかしデザイン向けに作られたデザイナーズガッシュなどと呼ばれる製品は複製を前提としたデザイン用途を目的として鮮やかさと不透明性に重点を置いて設計されているために、耐久性に欠ける色もあり作品に使う場合には注意が必要である。ポスターカラーもデザイン用ガッシュの一種である。 ガッシュは、固着が水分蒸発と同時という事で乾燥はとても早く、酸化重合と違ってとてもスムーズに描画~完成にいたる事で、平面構成などのデザイン系の用途やイラストレーション、建築用パースなどに専ら用いられる。 ガッシュの品質規格は国内では特にないため各メーカーがそれぞれ独自に製造しているが、米国ではASTM(American Society for Testings and Materials) Internationalの画材部会D01.57において、専門家用ガッシュ絵具の品質規格 D5724 "Standard Specification for Gouache Paints"が制定されている。
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